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民事事件は、依頼した後どういう形で終了するのでしょうか?
また終了するまで主にどういう経過があるのでしょうか?
その過程でどのような点に注意したら良いでしょうか。 -
民事事件は、まずは、裁判をせずに交渉(話し合い)から始める場合
(あるいは事件の相手方から交渉を申し込まれる場合)と
最初から裁判をする場合(あるいは相手方から裁判をされる場合)とがあります。交渉の場合は、その結果、相手方と何らかの合意(和解)をして、
それにより事件が解決終了する場合があります。通常は、和解書(示談書)というようなものを作成して、
後日、トラブルが蒸し返されないようにします。和解が出来ない場合は、解決できないまま終了させる場合もありますが、
通常は、裁判を提起し(あるいは相手方から裁判を提起され)、
争いの舞台が裁判の場へと移ります。裁判の中でも、判決までのどこかの段階で、裁判所から和解をしたらどうかということで、
話し合いの機会が与えられる場合(あるいはこちらから求める場合)があり、
それによって、和解が成立し、終了する場合があります。しかし、裁判の中で、和解も成立しない場合は、
判決となり、裁判所が、法的トラブルについて判断をします。
これについては、別に述べるように、日本の裁判所は3審制度を採っているため、
上級の裁判所に異議申し立て(控訴、上告)ができますが、
いずれは、判決の内容が決まってしまい、それ以上、争そうことができなくなります。
これを「判決が確定する」と言います。確定した判決が、依頼者と弁護士とで合意した目的通りにならなかった場合は、
依頼が成功しなかったという形で事件は終了することになります。目的の全部あるいは一部が判決によって実現した場合は、
相手方が、判決に応じてその内容を実行すれば
(金銭支払いを命じる判決に従って、金銭を支払う等)それで終了になりますし、
実行しなければ、強制執行と言うような手続きに移り、
その結果、目的が実現して終了する場合もあれば、
強制執行がうまくいかず、目標が実現せずに事件が終了する場合もあります。交渉の開始から、裁判、判決の確定、強制執行等、以上の経過の中で、
弁護士は、依頼者の代理人として、依頼者に少しでも有利な解決が図れるように、
裁判所に必要な書類を提出したり、裁判期日に出頭して意見を述べたり、
証人尋問を行ったり等の活動をします。以上のような経過の中で、弁護士は、常に依頼者の利益のために活動しますが、
重要なことは、依頼者との綿密な打ち合わせです。弁護士は法律の専門家ですから、
法律の解釈等について依頼者に意見を聞くようなことはありませんが、
事件の事実関係については、依頼者に何度も確認する必要がある場合があります。提出する書面についても、純粋に事務的なものは別として、
事件の事実関係に関係するものは、事実は正しいか、不適当な内容や表現はないか等、
十分に見て検討して頂く必要があります。また、和解についても、和解をすることのメリット、デメリット等を弁護士が十分説明し、
その上で、依頼者に最終的な判断を下していただく必要があります。
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