顧問弁護士契約を結ぶことの目的あるいはメリットはどういう点にありますか?
企業等が、弁護士と顧問弁護士契約を結び、顧問弁護士を持つことのメリットをいろいろな角度から挙げてみました。

顧問弁護士は法的トラブルの予防に役立ちます。

法的トラブルは発生すると大変厄介なものです。
ですから、何よりも発生させないように予防することが最も重要です。
顧問弁護士を持つことの最大のメリットの一つは法的トラブルの予防にあります。
これについては、他の質問で詳しく述べたいと思います。

顧問弁護士は法的トラブルの早期発見、早期対応に役立ちます。

法的トラブルについては何よりも予防が重要ですが、完全に予防できるわけではありません。
トラブルの早期発見、早期対応も非常に重要なことであり、
この点も、顧問弁護士を持つことの最大のメリットの一つと言えます。
これについては、他の質問で詳しく述べたいと思います。

「コンプライアンス(法令遵守)経営」をしっかり実践していくために顧問弁護士を活用することができます。

「コンプライアンス(法令遵守)」は企業が将来に渡って
長期的に存続発展していくために最低限必要なものです。

そこで、それぞれの企業等においてその業種に関係する法令あるいは
全ての企業等に関係する労使関係等に関する法令の内容を知って、
日常的に企業の現状と照らし合わせる必要がありますが、
そのためには弁護士の活用が効果的と言えます。

トラブル予防と関係しますので、他の質問の中でも述べたいと思います。

法的トラブル、心配事、相談したいことがある場合に、すぐに顧問弁護士に相談できます。

何か心配事や相談事があった場合には、
後回しにせず、すぐに相談して、対応、解決することが重要です。

顧問弁護士がいなければ、通常は、適当な弁護士(法律事務所)を捜し、
予め相談日時を予約する必要がありますが、弁護士も多忙な時は、
見知らぬ方からの相談についてはお断りすることも少なくありません。

顧問弁護士の場合は、まずは、顧問弁護士と直接電話して話すこともできますし、
優先的に相談時間の確保ができます。

また、メールやFAX等でも簡単な連絡を取り合うこともできます。
しかも、相談料は、通常は30分程度で5000円かかりますが、
顧問先の場合は、無料となります。

いざ、法的トラブルが発生した場合、顧問弁護士契約を結んでいる顧問先の場合、一般顧客からの依頼の場合よりも、着手金、成功報酬等の弁護士費用が安くなります。

法的トラブルに対して、弁護士に依頼して交渉や裁判を行う場合
(あるいは、相手方から申し立てられた交渉、裁判等に対応する場合)には、
着手金、成功報酬等の弁護士費用がかかります。
顧問契約を結んでいる顧問先から依頼を受ける場合は、
これらの弁護士費用については、一般の依頼者からの依頼の場合よりも、
顧問料の金額に応じて、1割から6割程度安くなります。

例えば、

顧問料が月額2万円の場合  ⇒ 減額率20%
顧問料が月額5万円の場合  ⇒ 減額率35%
顧問料が月額10万円の場合 ⇒ 減額率60%

等となっています。

法的トラブルが発生しないことがベストですが、仮に、法的トラブルが発生した場合、
このように顧問料の金額に応じた弁護士費用の割引がありますので、
顧問料は一種の保険のような意味を持つということができます。

企業等の経営者としては、以上のような顧問弁護士を持つことによって、法的トラブルに対する体制を整える事ができ、経営に専念することができます。

企業の規模が小さい場合は、経営者は、本業の内容としての仕事以外に、
営業、会計、労務管理、さらには、法的トラブルの対応や予防業務(いわゆる法務部)に関する仕事まで、
何から何までしなくてはいけません。

しかし、売上が増え、従業員が増えて企業が大きくなるにつれて、
それぞれの専門の従業員を雇用して、経営者はその企業の全体に目を配りながら、
その時期に応じて最も重要な課題に集中できるようになります。

しかし、顧問弁護士というものの内容があまり知られていないこともあって、
法的トラブルの対応と予防業務についてだけは、
これといった対応もとられないままという企業が少なくありません。

そして、いざ、トラブルが発生すると、数か月、あるいは数年、トラブル対応に振り回され、
さらに極端な場合は、致命的な打撃を受ける事もありえます。

顧問弁護士を持つことによって、予期せぬ法的トラブルの発生を恐れることなく、
企業経営に専念することができます。

顧問弁護士がいるということが外部に知られるだけで、外部からの不当、不法な攻撃に対する防御となることもあり、また、経営に対する真面目な姿勢をアピールする効果もあります。

泥棒もセキュリティーがしっかりしている家を標的にすることは避けるように、
顧問弁護士がいる企業に対しては、不当、不法な攻撃をかけにくいということが言えると思います。

また、顧問弁護士がいるということは、その企業が真面目な経営を考えているということ、
企業の長期的な発展という見地を持っていることを外部に示すことでもあり、
企業の社会的信用を高めるという面もあると思われます。

会社のパンフレット等に顧問弁護士がいること、あるいはその名前を記載することもできます。

弁護士は、日常の仕事の中で、税理士、司法書士、土地家屋調査士、社会保険労務士等、法律関連業種とのネットワークを持っていますので、企業等において、こうした関連業務に関して、必要が生じた場合でも、顧問弁護士を通じて、より良い支援を得られる機会が大きくなります。

税理士は比較的身近にいる場合が多いかともいますが、
司法書士、土地家屋調査士、社会保険労務士等、法務関連業種の全てについて
信頼のおける業者と親しい関係を持っておられる経営者の方は多くはないのではないでしょうか。

顧問弁護士を通じて、企業としてのより広いネットワークを形成することも可能です。
(なお、それぞれの業種の方への相談や依頼等の費用は顧問弁護士の顧問料とは別途となります。)

あなたの企業の従業員やその家族が法的トラブルを抱えた場合、顧問弁護士を紹介して解決の手伝いをすることができ、従業員の福利厚生の一つとして位置づける事もできます。

現在、ある一人の人について、その家族、親戚、知人等を見渡した場合、
法的トラブルを抱えている人が誰もいないという人はほとんどいないのではないでしょうか。

従業員やその家族、知人等の法律相談については顧問料とは別途料金になりますが、
それでも、従業員が誰かに助けを求めている状況で企業等が援助することができれば、
従業員に喜ばれることになると思われます。

また、顧問料に応じて、1年に1回以上、
顧問弁護士を活用しての幹部役員、従業員等を対象とした
法律問題等をテーマにした講演会、学習会等を開催することもできます(一定回数内、無料)。